高級住宅街には歴史がある!

渋沢栄一によって開発された田園調布

高級住宅は、一般的な住宅地に建てられることもありますが、他の高級住宅と並んで、高級住宅街を作り上げている場合も多いです。その高級住宅街には古くからの歴史を伴うところが多く、有名なのは東京の田園調布です。大田区の一部の名称ですが、有名な実業家渋沢栄一によって開発が計画された地域で、1900年代初頭に開発が始まったという長い歴史があります。そして、建築する住宅の階数や、建物と庭の比率など、厳しいルールが設定され、簡単には手が出ない場所でした。さらに、住宅を構える際の建築費にも下限が設けられ、実質的に高級住宅しか建てられませんでした。その結果、元々はひとつの村でしかなかった地域が、高級住宅街となっています。

豪邸条例がある兵庫芦屋の六麓荘町

歴史のある高級住宅街としては、兵庫県の芦屋市も有名です。特に六麓荘町は、芦屋の中でもひときわ高級な地域として知られています。芦屋は明治の時代に、国鉄を始めとする複数の交通機関の拠点となり、住宅街へと発展した歴史があります。そして、1900年代前半には、ひとつの企業によって六麓荘町が開発されました。 六麓荘町は他の高級住宅街とは異なる、理想を追求して開発されたという特殊な背景があり、信号や電柱などがないのが特徴です。元々は細かった道を6mの幅に広げたり、六甲山の自然を可能な限り残したりなど、古くからのコンセプトに基づいて作られた地域です。さらに、豪邸条例と呼ばれる条例が作られ、住宅しか建てられないようになっているため、古くからの街並みを維持できています。